西宮 ながた整体院のブログ

お風呂での死亡事故につてい考えてみる


 

歳を重ねるごとに、「死」に対する関心が高くなる傾向にありますよね。

お越しくださっているご年配のクライアントさんも、
「家族に迷惑をかけずに死にたい」とか、「できるだけ苦しまずに死にたい」
とお話してくださる方が多いです。

それで、先日お越しくださった方が、「知り合いがお風呂で亡くなったのだけど、
眠っているようだったって。こういう死に方ができれば幸せよね」と仰ってました。

なるほど。『気持ち良くお風呂に入っていたら、いつの間にか意識が無くなっていた』
ということであれば、理想的な死に方に思えなくもありません。

ところが、実際には、決して安らかな死ではないと予想できます。
今回は、そう考える根拠について書いてみます。




1. 歳を重なるごとにリスク増

例年交通事故に遭い亡くなる方は後を絶ちませんが、
日本において浴室で死亡する人の数は、それを上回ります。

さらに、浴室で亡くなった方の年齢分布をみると、
10歳以下の幼児を除けば、加齢するごとに増加していることが分かります。

【日本法医学会・浴槽内死亡事例の調査

浴槽での死亡事故は、特に60代で大幅に増加し、全体の79%を
占める計算になりますね。それを踏まえて考えると、高齢者が浴室で
亡くなるのは、「決してレアケースではない」ということです。
 

2. 亡くなった方の状態

ところで、日本法医学会の研究結果によりますと、興味深い数字が
記載されていました。浴室内における死亡事例を調査した結果、
亡くなられた方の状態は以下の通りだったそうです。

・座位、背臥位 → 45%
・側臥位 → 20%
・うつ伏せ → 19%
・上半身が浴槽 → 4%
・上半身が洗い場 → 1%
・不明 → 11%

※ 背臥位は仰向け、側臥位は横向けです
 

3. 居眠りが原因ではない


 
お風呂の中で眠ってしまい、いつのまにか横向けになったり、
うつ伏せになったり、ましてや、身体の半分だけが浴槽から
はみ出してしまう、などという事態はまず起こりえないでしょう。

つまり、浴室における死亡事故の少なくとも半数程度は、
居眠りによるものではなく、なんらかのアクシデントが原因だと考えられます。

さらに45%を占める、座った姿勢、仰向けの姿勢の中にも、
予期せぬトラブルが原因となったケースが含まれているはずです。

死因が溺死だとすると、頭部まで水の中に浸かっていることになりますので、
座った姿勢で発見されることはないでしょう。

逆に呼吸に必要な鼻、もしくは口が水から出ている状態だったのなら
眠ってしまったとしても、死に到る可能性は殆どありません。
 

4. お風呂で亡くなる原因


 
寒い時期に、部屋から脱衣所、お風呂場に移動するということは、
暖かい場所から、寒い場所へ移動するということです。

その際、身体は熱を逃がさないように、交感神経が活発になり、
血管は急激に収縮します。服を脱ぎますので、なおさらですね。

次にお湯に浸かると、水圧に対抗するために、やはり血管が収縮します。

それと同時に、熱さ刺激に対して、交感神経が優位になり、ここでも血管が
収縮するのですが、42度くらいのお湯であれば、すぐに馴染み副交感神経が
優位な状態に変わります。

それで、浴槽からでる際には、暖かいお湯の中から外にでることに
なりますので、寒さに備えて再び血管は収縮するわけです。
 

5. 結論といたしまして

ややこしいので、ざっくりまとめると、以下のような流れになります。

部屋にいる → 血管拡張

脱衣所、浴室に移動 → 血管収縮

お湯に浸かる → 血管拡張

お湯からでる → 血管収縮

お風呂に入ると、短い時間の間に血圧が大きく変動するのですが、
浴槽での死亡事故の原因はここにあると考えるのが妥当でしょう。

具体的には、脳梗塞や心筋梗塞、心臓発作などのトラブル、
もしくは、起立性調節障害など脳貧血によって、一時的に意識が
喪失し、そのまま溺死してしまうケースです。

浴槽における死亡事故の実態は、「気持ちよくお風呂に入っている
うちに眠ってしまい、そのまま亡くなる」というものではないですよ。

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最終更新日 2018年2月28日


2018年2月28日 | カテゴリー:環境と健康

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