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古傷が痛む原因と対処法


 
バスケットをやっている女子校生のクライアントさんがいらっしゃるのですが、
調子が悪くなると、たまにお越しくださいます。

今回は、台風の影響なのか、「古傷が痛みだしたので」とのこと。

それで、「古傷が痛くなるのって、自律神経が関係してるんですよね?」と仰る。
はい、まったくもってその通りです。

※ 古傷が痛む全ての原因が自律神経にあるわけではありません

さらに、「交感神経が緊張して、痛みを感じやすくなってるんでしょ?」とのこと。

いや、そこは違いますね。

なぜそう考えたのか尋ねてみると、ネットで、「古傷が痛む」と検索したら、
書いてあったのだとか。興味深いネタが提供されましたので、
今回は古傷が痛くなる原因について考察します。




1. 古傷の定義

僕は古傷という言葉をあまり耳にしませんが、環境にもよるのでしょうか。
20歳にも満たない高校生に、「古傷が痛い」と言われると、なんとなく微笑ましいです。

さて、その古傷ですが、一般的には骨折や切り傷など過去に負った怪我の
傷跡(きずあと)を指しますが、打撲や内出血から火傷(やけど)、凍傷による傷跡も古傷です。
つまり、外傷によって負った怪我は全て古傷なんですね。

さらには、物理的に身体についた傷跡だけでなく、思い出したくない嫌な記憶、
心の傷も古傷と表現されることもあります。小説やドラマなんかで、
「古傷に塩を塗るようなことを・・・」という言い回しは、よく使われますよね。

結局のところ、心、身体を問わず、過去に負った傷全般を指すと考えて良さそうです。

【拙・痛みを感じやすいと良くない?
 

2. 寒くなると古傷が痛む理由


 
どんな時に古傷が痛むのか考えてみると、寒い日や台風の時が一般的でしょう。
人によっては、雨の日にも痛みを感じる方がいらっしゃいますね。

まず、寒くなると古傷が痛む原因としては、筋肉が緊張するためだと考えられます。

寒さを感じると、筋肉を収縮させて体温を逃がさないようにするのと同時に、
体温が下がらないように、エネルギーを消費して熱を生産するのです。

それで、筋肉は筋膜という組織に包まれているのですが、身体を動かす時は、
両者が連動することによって、ひとつの動作を実現しています。

【拙・寒さを我慢するだけで痩せるというのは本当か?
 

3. 完治した後も傷は残る

本来なら、筋肉と筋膜は滑らかに連動するのですが、怪我をしたことにより、
筋肉、筋膜に傷がつくと、スムーズに連動しなくなることがあります。

例えば、手のひらで脚や腕をなでると、普通なら違和感なく滑るように動かせますが、
傷があると、そこを基点にして周囲の皮膚が引っ張られますよね。これと同じことが、
目に見えない皮膚の下にある、筋肉と筋膜のあいだで起こっているわけです。

過去に負った傷は完治していると言っても、厳密に言えば損傷を受けた部分には、
なんらかの痕跡が残ります。その傷跡の大きさや深さ、あるいは角度などによって、
「完治した後も痛みを感じることがある」ということです。

【拙・実は筋肉に痛覚は存在しない
 

4. 交感神経ではなく副交感神経


 
寒い日についで、古傷が痛みやすいのは、台風や雨の日ですが、
ひとまず冒頭で紹介したクライアントさんに話を戻します。

とりあえず、同じキーワード、「古傷が痛む」で検索してみたところ、
複数のサイトにて、「気圧が低下すると、交感神経が優位になることで
ノルアドレナリンが分泌され痛みに敏感になる」といった論旨の記述が見つかりました。

この説明には疑問が残りますね。僕の見解は以下の通りです。

まず、台風などが近づき低気圧になった際に優位になるのは、
交感神経ではなく、副交感神経です。

次に交感神経が優位になると、痛みに対して鈍感になります。
以下はクライアントさんとの会話の一部です。

僕 
「何度か、『足の状態から考えると試合には出ない方がいいですよ』
とお伝えしたことがありますが、無視して出たことがありますよね?」

女子高生 
「そんなこともありましたね(笑)。けど痛くなかったんですよ!ほんとに!」


「試合後はどうでしたか?」

女子高生
「めっさ痛くなりました(笑)」

【拙・自律神経と気圧の関係
 

5. 痛みを感じにくくなるとき


 
これは、どういうことかと言いますと、集中、あるいは興奮することにより、
交感神経が刺激され、痛みを感知しにくくなったために、
バスケができる程度に痛みが軽減していたと考えられます。

ところが、試合が終わって自宅に戻ってくる頃には、
すっかり集中力も興奮も覚めて、通常の感覚に戻ります。

そうしますと、痛み刺激に鈍感になっているのを良いことに、
足首に負担をかけたぶん、試合の前よりも痛みは酷くなってしまうわけです。

当ブログ内で何度も書いていますが、交感神経は戦う、あるいは、逃げる際に、
活躍する神経です。戦ったり、逃げたりする時に痛みに敏感になるようでは、
生物として問題がありますよね。

痛みを感じやすいのは、交感神経ではなく、副交感神経が優位な時なのです。
従いまして、台風や雨の日、つまり気圧が下がると、古傷が痛む理由のひとつは、
「副交感神経が刺激されるから」と言うことになります。

【拙・自分で出来る自律神経チェック
 

6. 台風が来ると古傷が痛む理由

台風が接近、通過すると、確かに自律神経失調症や
パニック障害の方は、体調が悪化することが多いです。

とはいえ、これは交感神経が緊張したことが原因ではなく、
気圧の変動に伴い、短時間で交感神経と副交感神経が入れ替わるためです。
つまり、自律神経が不安定になっていることが原因なんですね。

さて、気圧が高くなると晴れやすくなり、逆に気圧が低くなると雨が
降りやすくなります。これはつまり、晴れの日から、雨の日に変る際になると、
人体に加わっている圧力が軽減するということです。

着圧ソックスを利用している女性は多いですが、気圧の話と絡めると
以下の図式が成立します。

着圧ソックスを履いている時 ⇒ 晴れの日
着圧ソックスを脱いだ時 ⇒ 雨の日

なぜ着圧ソックスを利用するのかと言えば、「脚がむくむから」、
あるいは、「むくみが酷くて脚が痛いから」ですよね。

つまり、雨の日になると古傷が痛むもうひとつの理由は、むくみが発生するからです。

【拙・着圧ソックスのメリットとデメリット
 

7. 古傷が痛いときの対処方法


 
古傷が痛む原因をまとめると、以下のようになります。

① 寒くなると身体が緊張し、古傷が引っ張られるため
② 低気圧が近づくと、副交感神経が優位になり痛みを感じやすくなるため
③ 低気圧が近づくと、むくみが発生するため

古傷が痛くて辛いときの対処方法は、各々以下の通りです。

まず、①が原因の場合は、冷えが原因ですので身体(古傷)を温めることで痛みは軽減します。
古傷の周辺を軽くなでてあげるのも有効な方法です。なでることにより、
患部が温まるうえに、引っ張られている筋肉や筋膜の緊張が和らぎます。

次に、②と③の場合は、基本的には交感神経が優位にすることが大切です。
従いまして、軽く運動するのが一番の対処法になります。

古傷が脚にあるなら、低気圧が近づくタイミングに合わせて、
着圧ソックスを履いてしまうのも良い方法です。

時と場合によっては、マナー違反になりますが、貧乏ゆすりをすると、
むくみが解消される上に、軽い運動にもなりますので試してみてください。

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最終更新日 2017年10月1日


2017年10月1日 | カテゴリー:身体のおはなし

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