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頭蓋骨が肥大すると薄毛になるか?


 

先日、「頭蓋骨の肥大化によって、髪が薄くなったのだけれど、
頭蓋骨の矯正で治せるか?」という主旨の問い合わせを頂きました。

興味深い質問ですので、今回のテーマは、頭蓋骨の肥大化と、
頭蓋骨の矯正で薄毛を改善できるかどうかを掘り下げてみます。




1. 骨はいつまで成長するか?

骨が最も成長するのは、思春期から数年の間です。この時期には爆発的に
身長が伸びますので、骨も急激に成長します。

もちろん個人差はありますが、男子の場合は、中学生から高校生くらいです。
女子の場合だと、少し早くなり、小学校の高学年から中学生くらいになりますね。

この時期に、レントゲンを撮ると骨の端には、「骨端線」が確認できます。
骨の先端は軟骨、中心は骨で形成されていて、その境目になるのが骨端線です。

それで、軟骨部分が徐々に骨になり、骨が長く大きくなっていきます。
つまり、身長が伸びるわけですね。

そのうち骨端線、軟骨部分は消えてしまうのですが、これは骨の成長の
終わりを意味します。これ以降は基本的に身長は伸びません。

ちなみに、できるだけ子供の骨格を矯正しない方が良いのは、
「骨の端が軟骨で構成されているため脆いから危険を伴う」というのが理由のひとつです。

【拙・整体で身長を伸ばすことは可能か?
 

2. 骨のサイズは変らない


 
骨の形成には色んな要素が絡んできますが、中心になるのはご存知の通り
カルシウムをはじめとした栄養の摂取状況が影響します。

さらに、骨は運動の負荷によって強化、あるいは弱化する性質があります。

宇宙飛行士が一定期間を宇宙で過ごすと、骨が脆くなってしまう現象は、
重力から解放され骨に負荷がかからないためです。

それ以外にも、骨の状態を左右してしまう要素として、性ホルモンの影響があります。
閉経後の女性が、骨粗鬆症になりやすいのは、まさしく女性ホルモンが
減少したことが原因です。

様々な要因によって、骨の状態が変ってくることは間違いありませんが、
どれも骨密度に関係するものであって、骨のサイズに変化はありません。

従いまして、思春期からはじまる骨の成長が終われば、病気でもない限り、
それ以上は頭蓋骨も大きくならないと考えるのが妥当でしょう。

【拙・骨は変わらなくても顔は大きくなる
 

3. 頭蓋骨が大きくなる病気

頭が大きくなる病気として、末端肥大症や水頭症があります。

末端肥大症(先端巨大症)は、成長ホルモンの過剰分泌が原因です。
顎や手足が肥大化したり、顔そのものが大きくなるケースもあります。

水頭症は、脳脊髄液の流れが滞り、脳の内部(脳室)に髄液が溜まる
ことによって、頭がどんどん大きくなっていく病気です。

※ 脳脊髄液については、以下の記事をご一読ください。

【拙・脊髄硬膜と脳脊髄液
 

4. 本当に頭蓋骨は肥大しないか?


 
本当に成人後は、本当に頭蓋骨が肥大することはないのか、
改めて調べていると、3~4サイトで、以下のような主張がありました。

① 頭蓋骨の成長と抜け毛の関係は2009年にイギリスで発表されている
② 頭を使えば使うほど、頭蓋骨は大きくなる(成人してからも肥大する)

皮膚の成長は止まるが、頭蓋骨が肥大するぶん、頭皮が緊張を起し、
血流が低下する。その結果として、薄げになりやすいという理屈です。

2009年に発表された(論文でしょうか?)内容を確認したかったのですが、
英語の論文を含めてネット上では見つけられませんでした。

【拙・顔の歪みは整体で矯正できるか?
 

5. 肥大したように見える理由


 
以下は、生理学、解剖学を踏まえたうえでの推測です。

頭部関節が硬くなると、脳脊髄液の流れが停滞し、脊髄硬膜内の圧力が高まります。
これは、先に紹介した、「水頭症」の病変と共通する部分がありますね。

それで、内部の圧力が高くなると、頭部の関節は柔軟性を失い、
自律神経は交感神経が優位な状態になります。

逆もまたしかりで、交感神経が優位になると、頭部の関節は硬くなります。

【拙・頭部関節の柔軟性を確認しよう

日々のストレスが蓄積すると、「頭部が突っ張ったように感じる」
と仰るクライアントさんは少なくありません。中には、頭部の緊張を
通院するタイミングにしている方もいらっしゃるくらいです。

つまり、②の、「頭を使うほど頭蓋骨が肥大する」というのは、仕事なり勉強なりで、
集中する時間が増えると交感神経の緊張に伴って、頭部が硬くなったと解釈できます。

頭部の関節に可動する余地があるかどうかは、国によって見解は異なるのですが、
件のイギリス人は、「関節は可動しない」と認識していたとします。

その場合、交感神経が優位になった際にみられる頭部関節の緊張、および内部圧力の
上昇による膨張を、「頭蓋骨が肥大した」と解釈したのではないでしょうか。

【拙・頭部や顔の歪みがもたらす弊害
 

6. 矯正は薄毛の改善策になるか?


 
いずれにしましても、頭部関節の緊張が高まったり、関節がずれたりすると、
血液はもちろん、脳脊髄液、リンパ液の流れは悪くなります。

そうしますと、頭皮への血行も悪化しますので、十分な栄養が届けられなくなる
可能性は高いと言えそうですね。

つまり、頭皮が硬くなると、薄毛になりやすいという話は理に適っています。

従いまして、頭蓋骨を矯正することにより、血液をはじめとした体液の循環を
促進すれば、薄毛の改善策になりえます。

とはいえ、髪が薄くなる要因は頭皮の血行だけでなく、遺伝的な要素を含め
複雑に絡み合った結果ですから、頭蓋骨の矯正は特効薬にはならないでしょう。

【拙・好転反応とはなんだろう?
 

7. まとめ

◇ 頭蓋骨は肥大化するか?

・成長期が過ぎれば、頭部を形成する骨のサイズは大きくならない
・「頭部」というユニットで考えた場合、血液、リンパ液、脳脊髄液など、
 体液が停滞すれば頭が大きくなることがある

◇ 頭蓋骨の矯正は薄毛対策になるか?

・薄毛の原因が血流であれば、改善できる可能性がある

関連記事
【拙・頭蓋骨の矯正って危険なの?
【拙・もみ返しの原因と治し方
【拙・起床時に顎が痛くなる原因と対策




最終更新日 2017年8月26日


2017年8月26日 | カテゴリー:身体のおはなし

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