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起立性調節障害に中学生や高校生が多い理由


 

起立性調節障害との診断されたものの、薬では改善がみられないため、
お越しくださる中学生や高校生のクライアントさんは多いです。

思春期の子供は自分の症状を、「知られたくない」と、悪化するまで
1人で抱え込んでしまうケースが珍しくありません。

また、「親に相談したけれども、上手く伝えられなかった」と、話してくれる子供もいます。

つまり、思春期はデリケートですので、保護者が子供の様子をしっかりと観察し、
必要に応じて適切なサポートが求められる疾患なのです。

ところが、起立性調節障害による症状には、他の疾患と勘違いしやすい
ものがあるため、判断が難しい病気だと言えます。

そういうわけで、今回は起立性調節障害についてまとめてみました。




1. 起立性調節障害チェック

起立性調節障害にみられる傾向、症状は以下の通りです。
当てはまる項目が多いほど、起立性調節障害である確率が高くなるとお考えください。

◇ 朝起きるのがしんどい
◇ 食欲がない(特に朝食)
◇ 午前中はしんどいことが多い
◇ 午後から夕方になると普通に過ごせる
◇ 立ちくらみや眩暈を起しやすい
◇ 疲れやすい
◇ 運動をすると息切れしやすい
◇ 夜は寝付きが悪い
◇ 春から夏にかけて特に調子が悪くなる

【拙・子供の顔の歪みがもたらす弊害
 

2. 心拍数と血圧が鍵


 
ご存知の通り、脳や身体へと血液を送り込む原動力となるのは心臓です。

横になっている状態であれば、脳も腕や手足も水平レベルにありますが、
立ち上がると、脳は心臓よりも高いところ、手足は低いところに位置します。

そうしますと、横になっている時よりも、立っている時、座っている時に、
より強い心臓のポンプ運動が必要になりますよね。

頭部は身体の中で最も高い位置にありますので、そこまで血液が届くように、
心拍数や血圧を上昇させる必要があります。

手足に関しては、心臓よりも低い位置にあるため、横になっている時よりも、
立っているときの方が、スムーズに行きそうに考えてしまいがちです。

「血液を送り出す」という視点から考えると、実際にその通りですが、
全ての血液は心臓に戻らなくてはいけません。

つまり、手足からみて高い位置にある心臓へと、重力に逆らって血液を
戻す必要があるため、心拍数や血圧が高くなります。従いまして、起立性調節障害を
改善するために、下肢の筋肉強化は必要な要素のひとつだと言えます。

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3. 中学生や高校生に多い理由

横になっている時から、立ち上がった時の心拍数や血圧は自律神経によって、
最適な状態にコントロールされます。

ところが、自律神経のバランスが不安定だと、脳へと供給される血液が
不十分となり、立ちくらみやめまいが起こりやすくなるわけです。

つまり、起立性調節障害は、自律神経失調症のひとつだと考えられます。

そして思春期は、身長や体重など、カラダの成長だけでなく、自律神経も発達する
時期ですから、大人と比べると、どうしても不安定なんですね。
これが起立性調節障害に、中学生や高校生が多い理由です。

厚生労働省のデータによりますと、グラフの左端から、小学校1・2年生、
小学校3・4年生、小学校5・6年生、中学生、高校生です。

【参・厚生労働省 起立性調節障害症状について

小学生の頃も、学年があがるにつれて起立性調節障害を患う生徒の数は
微増していますが、中学生になった途端に、急増していることがわかります。

【拙・自分で出来る自律神経症状チェック
 

4. 起立性調節障害に女子が多い理由

思春期になると、女の子は初潮を迎え、その後は月経周期にあわせて、
女性ホルモンの分泌量が大きく変動します。ホルモンバランスの変動に
伴う体調の変化や不快感は、お母さん方ならよくご存知でしょう。

起立性調節障害に女子が多い、もうひとつの理由は筋力の差です。

下肢に溜まった血液を心臓に戻す際には、足の筋力が大きく貢献しているのですが、
女子と男子では、どうしても筋肉の量に差があります。

ホルモンバランスと、筋力の差という大きな要因がありますので、
起立性調節障害は、男子より女子に多いのも頷けるお話ですよね。

なお、起立性調節障害を患った男子は、大人になると、80%程度が
改善することに対して、女子の場合は、50%程度に留まります。

【拙・パニック障害に女性が多い理由
 

5. 貧血と脳貧血の違い


 
生理時の出血が貧血の原因になることはありますが、これはヘモグロビン
不足による酸素欠乏症ですので、起立性調節障害とは直接関係ありません。

一方、起立性調節障害による立ちくらみやめまいは、上述した通り自律神経の
問題で脳貧血と呼ばれます。

結果だけをみると、どちらも酸素不足ですが、作用する機序が異なり、
改善策も違ってきますので注意が必要です。

◇ 貧血
ヘモグロビンの不足 → 酸素不足 → 立ちくらみ、めまい

◇ 脳貧血
自律神経が不安定 → 血流の不足 → 酸素不足 → 立ちくらみ、めまい

見分け方としては、健康であれば眼瞼結膜は赤いですが、
貧血だと白っぽくなる傾向があります。

ちなみに、眼瞼結膜とは下まぶたの裏側、本気で「あっかんべー」をすると見える部分です。

また、爪がピンクではなく、白っぽいようなら貧血の可能性があります。

【拙・気絶とは何なのか?
 

6. 怠けているようにみえる理由

立った状態、あるいは、座った状態だと、心拍数、血圧の調整がうまくいかないため、
めまいや立ちくらみ、あるいは息苦しいといった症状がでやすいです。

言い換えると、横になってさえいれば、血液は安定して供給されますので、
しんどさから解放される可能性が高くなります。

そのため、起立性調節障害を患った子供は、自宅にいるときでも座った状態より
寝転がった姿勢をとる機会が増えます。少しでも楽になる姿勢を求めた結果ですね。

この辺りの事情を理解しておかないと、親の目からみれば、
「いつもゴロゴロしてだらしない」ように映ってしまいます。

誤解から子供を叱ってしまうと、さらにストレスを感じ、体調を悪化させてしまいかねません。

【拙・子供に向精神薬が処方されるケースが増加中
 

7. パニック障害と間違えやすい


 
横になった状態や座った状態から、立ち上がる際には問題がなくとも、
朝礼などで長時間たっていると、下肢に血液が溜まりやすいです。

そうしますと、脳が必要とする血液が不足しますので、自律神経は
脳へ十分な血液を送り込もうと、心拍数・血圧を上昇させます。

その結果として、心臓はドキドキし、息切れが生じるのですが、この症状を、
パニック障害の動悸や過呼吸と勘違いしてしまうクライアントさんが多いです。

そのまま放置すると、しんどくなった時の環境に対する苦手意識が
形成されてしまいパニック障害に移行するケースさえあります。

子供から、しっかり話を聞いて、状況を正確に把握しましょう。

【拙・自分で出来るパニック障害チェック
 

8. 起立性調節障害と起立性低血圧の違い

自律神経の乱れが原因で、立ち上がった時に起こる症状は殆ど同じです。

違うところは、起立性調節障害の場合だと座ったり、うずくまったりしても、
症状は改善されません。心臓と脳を同じ高さにする、つまり横になることにより、
はじめて回復に向かいます。

一方の、起立性低血圧は、25秒以内に適正な血圧に戻るため、
立ちくらみや、めまい等の症状が解消する可能性が高いです。

従いまして、起立性調節障害と同様、自律神経のバランスを
整えることが効果的な対応策になります。

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最終更新日 2017年8月17日


2017年8月17日 | カテゴリー:自律神経の乱れ

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