コーヒーフレッシュは本当に危険なのか?
「コーヒーフレッシュは、身体に良いのか悪いのか?」と問われれば、
「身体には良くはないです」というのが回答です。
とはいえ、今すぐ利用を止めるべきかと言えば、「無理に止める必要はない」
というのが、僕の個人的な意見です。もちろん、「止めるべき」とお考えに
なる方も少なからずいらっしゃるでしょう。
コーヒーフレッシュを使う事によるメリット、デメリットを把握したうえで、
最終的には皆さん自身が、ご判断なさってください。
このページの目次
1.コーヒーフレッシュはミルクではない
コーヒーは身体に良い、いや本当は身体に悪いだのと、賛否両論ありますが、
なんだかんだで、コーヒーは日本だけでなく世界中で愛されています。
それで、コーヒーを飲む際に、もれなくセットで提供される機会が多い
コーヒーフレッシュに関して、以下のような記事がありました。
《ビジネスジャーナル》 2015年8月27日 『コーヒーフレッシュは危険!』
(前略)コーヒーフレッシュは、長期間常温の場所に置いておいても腐りません。ミルクが含まれていたら、そんなことは絶対にあり得ません。必ず腐敗するはずです。腐らないということが、どのような意味を持つかを考えなければなりません。腐らないような手立てをしているのです。すなわち防腐剤あるいは保存料が腐敗防止の役目を果たしています。
そのほかにもコーヒーフレッシュには、白い色にするための着色料や、それらしい匂いをつけるための香料、とろみをつけるための増粘多糖類、油と水を混じらせるための乳化剤などが使われていますが、これらが体には滅法悪いのです。(以下省略)
いまさら言うのもなんですが、コーヒーフレッシュはミルクではありません。
ミルクに似せて作られたものであって、実際の成分はミルクとは全く異なります。
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2.コーヒーフレッシュを構成する成分
それでは、コーヒーフレッシュは実際のところ何で出来ているのかと言いますと、
主に水と食物油、そこに乳化剤やph調整剤、それからカラメル色素、
クリームの香料などの食品添加物が合成された製品です。
市販されているコーヒーフレッシュの成分表を確認すると、「乳化剤」と表記されていますので、
これが乳製品を連想(誤解?)させてしまうのかもしれませんね。
実際には、乳が原料になっているわけではありません。
その乳化剤ですが、水と油をしっかり混ざりあわせるため使用されています。
ハッカ油ミストを作る際に、ハッカ油と水を馴染ませるために使用する、
無水エタノールと同じ働きをしているわけです。
乳化剤がなければ、水と油は分離したままですので、ミルクらしくなりません。
それどころか、コーヒーとも混ざり合わないでしょう。ミルク化させるために
必要な原料なのですから、乳化剤と名づけられていても不自然ではないです。
※ 乳脂肪(ミルク)がしっかり含まれているコーヒーフレッシュもあります
3.ミルクに似せている理由
「ミルクらしくするためにクリームの香料まで入れるなんて悪質すぎる!」
と感じられたかもしれませんが、一概に悪質とは言いきれません。
そもそも、コーヒーフレッシュは、ミルクが富裕層しか手に入らないくらい高額だった時代に、
その代用品として、「誰もが気軽に購入できるように」、と開発された商品なんですよね。
少し見方を変えると、庶民に優しい企業とも言えるわけです。
従いまして、乳白色にしているだけでなく、ポーションの滑らかさから香りに至るまで、
可能な限りミルクに似せて作られているのは、当たり前のお話なのです。
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4.コーヒーフレッシュの使用は控えるべきか?
それなら、コーヒーフレッシュを利用することが、実際に身体に悪いのかどうか、
ということが争点になってきますが、食品添加物ですから健康には良くないです。
欧米では廃止の流れにあるトランス脂肪酸も多分に含まれていますので、
「コーヒーフレッシュは絶対に使いません」という方も少なくないでしょう。
それはそれで間違いではありませんし、そう考えるのも理解できます。
とはいえ、「健康に悪いので今すぐ止めるべき」という話でもありません。
農林水産省のサイトをみると、トランス脂肪酸の摂取量に関して以下の様な記載があります。
トランス脂肪酸の摂取量を、総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告をしています。
日本人が一日に消費するエネルギーは平均で約1,900 kcalですので、平均的な活動量の場合には一人一日当たり約2グラム未満が目標量に相当します。
5.例えばメロディアンミニ
一方、コーヒーフレッシュを販売しているメロディアン社の看板商品でもある
メロディアンミニに含まれるトランス脂肪酸は、0.0gと表記されています。
これは小数点を切り捨てて、四捨五入した数値を記載してあるのでしょうから、
同製品に含まれるトランス脂肪酸の量は、多く見積もっても0.04gという事になります。
一日に三杯のコーヒーを飲み、その都度メロディアンミニを使用したと仮定すると、
0.04g×3 = 0.12g、となります。この数値は、農林水産省が定めた一日における
トランス脂肪酸の摂取量限度2gの僅か6%にすぎません。
1日を過ごす中で、コーヒーばかり飲んでいるわけではなく、もちろん食事もします。
その中には、当然ながら他にもトランス脂肪酸が含まれていると考えられますが、
それでも、たったの6%程度であれば、健康を害する要因になる可能性は低いです。
コーヒーフレッシュがダメという事になれば、ホイップクリームを使用している洋菓子を食べると、
どうしても、1度に摂取する量が多くなりますので、論外になってしまいます。
【拙・生クリームは健康に悪いのか?】
6.実は薬も有毒だったりします
少量でも害のあるものは身体に入れたくない、という方もいらっしゃるでしょう。
それなら、例えば風邪をひいた際や頭痛がする時、あるいは、お腹が痛くなった時など、
「身体を治すために」と服用する薬だって紛れもなく毒です。
健康を損なわない範囲内で、少しだけ毒を用いることにより、熱を下げたり、
腹痛を緩和するなどの恩恵を享受できるのが薬剤です。
身体が不調の際には欠かせない薬であろうが、過剰に摂取してしまうと、
健康を損ねてしまうものです。従いまして、トランス脂肪酸や食品添加物に関しても、
要するに摂取量の問題と言って差し支えありません。
そして、当然ながら、一般的な利用方法を守っている限りは、健康に問題が
生じないように製品化されているのが、コーヒーフレッシュです。
7.食品添加物の功罪
コーヒーフレッシュよりも、純粋なミルクを利用した方が、間違いなく身体に
優しいのですが、ミルクは傷むのが早い上に、値段も高くなります。
食品添加物が使用されていないものは、日持ちがしない、あるいは、
製品の管理に手がかかる等の理由から、どうしても割高になってしまうものです。
金銭的な負担と、それらの食品を徹底的に避けるために必要な労力を考えると、
食生活から食品添加物を締め出すことが、いかに難しいか想像できますよね。
近代社会における食生活では、好む好まないに関わらず食品添加物が
既に欠かせない存在となっていて、大半の人が恩恵を受けているのも事実なのです。
最近では、日持ちさせるため、いろんな商品にpH調整剤が利用されていますので、
含まれない物を探すだけでも一苦労しそうですね。
8.結論と致しまして
コーヒーフレッシュが身体に悪いと言っても、日本で食用として製造され、
販売されているのですから、中国のプラスチックで作られたお米や、
重金属が含まれるお米とは、根本的に「身体に悪い」という意味合いが違ってきます。
結論として、コーヒーフレッシュは、できれば使わない方が良いでしょう。
ですが、「コーヒーを飲むなら、やっぱり欲しい」という方が、
無理をしてまで止める必要があるほどの有害物質ではありません。
「今までに、どれくらい健康を損ねたのだろう・・・」と悩んでしまうと、
精神的なストレスから健康を害することになりかねません。
9.乳脂肪を含むコーヒーフレッシュ
それでも、「やっぱり健康を損なわないか心配・・・」という方は、
乳脂肪を原料にしているコーヒーフレッシュを選ぶのも一つの方法でしょう。
一般的なコーヒーフレッシュよりも、農林水産省が推奨する1日における
トランス脂肪酸の摂取量を、さらに低く抑えることができます。
めいらく社から販売されているスジャータプレミアムには、
乳脂肪が使用されているのですが、その割合は45%に達します。
一般的なコーヒーフレッシュの保存は、常温でOKです。
というよりも、上述しました通り油が使用されているため、
冷蔵庫で保存すると、凝固してしまう可能性があります。
一方、スジャータプレミアムは要冷蔵でひと手間かかりますが、
これこそ、ふんだんに乳脂肪が含まれる証ですね。
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最終更新日 2017年10月14日
2015年8月30日 | カテゴリー:栄養と健康
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