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胸痛の原因となる逆流性食道炎

最終更新日 2017年5月26日

胸痛、胸やけに悩む女性

1. 逆流性食道炎とは何なのか?

胸痛や胸焼けを引き起こす要因は様々ですが、ここでは逆流性食道炎を焦点とします。

そもそも逆流性食道炎とはなんなのかと言いますと、胃酸が逆流して食道や喉の粘膜を
傷つけてしまう病気です。結果的として胸痛や胸焼けの症状が生じるわけですね。

また逆流性食道炎は、胸の不快感を引き起こすだけではありません。
食道や喉の粘膜は免疫細胞が豊富です。呼吸をした際に外部から侵入する
ウイルスをはじめとした異物に備えているわけですね。

胃酸が逆流し食道や喉の粘膜を傷つける際に、免疫細胞も少なからずダメージを受けます。
食道や喉の免疫細胞の数が減ってしまうと、ウイルスの侵入に対する備えが低下します。

つまり、逆流性食道炎を患うと、風邪をひきやすくなったり扁桃腺が腫れやすくなります。

【拙・風邪をひいても熱を下げない方が早く治る医学的根拠
 

2. 胃酸はかなり強力です

さて、食べた物を栄養として吸収しやすいように消化、分解してくれる胃ですが、
普段は殆ど意識することさえないものの胃酸はかなり強力な酸です。

数値で表した場合、胃酸はペーハー2相当にもなります。胃に繋がっている食道のペーハー値が、
6.5~6.8くらいですから、胃酸がいかに強力であるかがわかりますね。

胃の内部は、胃酸に耐えられる構造になっていますが、ペーハー値からも分る通り
食道は胃酸に耐えることができません。その食道に胃酸が逆流してくると、
食道や喉が損傷を受けて、胸痛や胸焼けなどの症状がでるのも必然と言えるでしょう。

食道は胃酸が逆流してくること事態が想定外ですから仕方ありません。

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3. 胃酸の分泌を増やす要因

逆流性食道炎は複数の要因が絡み合って発症するものですが、
特に代表的な原因としましては、ストレス、食生活、服装があげられます。

まずストレスについてですが、「強いストレスを受けると胃が痛くなる」
という概念さえ形成されているくらい、ストレスと胃の関係は広く知られています。

私たちは強いストレスを感じると胃酸の分泌が増加します。それに伴い胃痛や
胃潰瘍を患うわけですが、胃酸過多になれば食道に逆流する可能性も高くなりますので、
ストレスは逆流性食道炎を引き起こす大きな要因になります。

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4. 食事に気をつけよう

暴飲暴食する女性
 
次に食事ですが、食事の内容、あるいは食べ方によって分泌される胃酸の量が変ってきます。

脂肪分が多い食事が消化に悪いことは、誰もが経験していると思います。
つまり、なかなか消化できないものは、胃酸をたくさん分泌する必要があるわけです。

他には、カレーやキムチ等の刺激物も胃酸の分泌を促すことが知られています。
日常的に刺激物を好んで食べている方は、自ずと胃酸の分泌も多くなる傾向があります。

さらに逆流性食道炎を発症する方は、食事に要する時間が短い傾向があります。
これは、しっかり噛まずに食べている可能性が高いと言えます。

口の中で細かく噛み砕かれた内容物と、あまり噛まずに飲み込まれ原型を留めた物では、
胃が消化するために必要な胃酸の分量が違ってくるというわけです。

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5. 腹部の圧迫に気をつけよう

最後に服装に関してですが、ヒトの身体は横隔膜を境にして、
胸腔と腹腔に分類され、胸部と腹部では圧力が違っています。
 
胸腔と腹腔の画像
 
胸部の圧力は弱く(胸部陰圧)、腹部の圧力は高く(腹部陽圧)なっていて、
気圧は強いところから弱いところへ向かうように出来ています。

つまり、お腹から胸に向けて、常に圧力が生じている状態で、
横隔膜は上に押し上げられているわけですね。

その胸部と腹部を隔てる横隔膜を貫く形で、食道が胃に繋がっているのですが、
食道と胃のつなぎ目にあたる部分を食道腹部、噴門と言います。

噴門は食べ物や飲み物が通過する際に開閉し、それ以外の時は基本的に閉じていて、
胃酸が食道へ逆流することを防いでいます。

ところが、加齢や自律神経の乱れによって噴門の機能が低下してしまうと、
腹部からの圧力が強過ぎて胃酸の逆流を抑えきれなくなることがあります。
 
スカートがきつい女性
 
従いまして、腹部を強く圧迫するような服装は、胸痛や胸焼けを起す
逆流性食道炎の要因になります。

なお、本来なら腹腔にあるべきはずの食道腹部や噴門が圧力によって、
横隔膜から胸部側に押し出された状態を横隔膜ヘルニアと言います。

もちろん、横隔膜ヘルニアも胃酸の逆流によって食道に炎症を起します。

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6. 胸痛や胸焼けを起さないための対策

まず脂肪分の多い食べ物や刺激性の強い食べ物は極力避けましょう。
そうすることによって、分泌される胃酸の量を少なくすることができます。

次に腹部を圧迫するような服装を着ないことも大切です。

立っている状態と比較すると座っている時は、どうしてもウエスト近辺に圧力が加わり、
腹部を圧迫してしまいます。小さめのサイズのスカートやズボンを履いていると、
腹部への圧力がさらに顕著になってしまいますので注意が必要です。
 
ウエストに余裕がる女性
 
長時間のデスクワークやクルマを運転する場合、あるいは移動時などは、
周囲にばれないように、こっそりスカートやズボンのボタンを外しておきましょう。

他の人に悟られなくても、だらしない印象は拭えませんが、
それによって胸痛や胸焼けが軽減するなら安いものです。

ベルトを緩めにしてみるだけでもお腹への圧力は随分と違ってきますよ。
ベルトを締める位置を、お腹から骨盤の上に変えてみるのもひとつの方法です。

【拙・スキニーは身体を圧迫する
 

7. 胸痛や胸焼けがある時の寝方

食後すぐに横にならない(寝ない)ことも大切です。いくら消化によい物を選んで食べても、
食事をすれば必ず胃酸は分泌され、消化が終わるまで持続します。

立っている時や座っている時は、重力によって噴門に胃酸が接触する可能性は殆どありません。

ところが、横になってしまうと、胃と噴門の高さが同じレベルになってしまい、
胃酸と噴門が絶えず接触することになり、噴門がダメージを受けてしまいます。
結果として、逆流性食道炎を確実に悪化させてしまいますので絶対に止めましょう。

同様の理屈で、眠るときは通常の枕で頭の位置を高くするだけではなく、
頭から背中にかけて少し角度をつけてあげると、就寝時も胃酸と噴門が接触する
機会を減らせますので胸痛や胸焼けの不快感を軽減してくれます。
 
胃のイラスト
 
角度があると眠りにくいという方は、左側が下になるように横向けに寝ましょう。
左側を下にすることによって、胃酸は胃のカーブに従って胃の左側に留まり、
やはり噴門との接触を減らすことが可能になります。

胸痛や胸焼けを起す逆流性食道炎は、複数の要素が絡み合って症状がでますが、
それは言い換えると、自分で試せる事もたくさんあるということです。
自分にあったやり方、効果のある方法を模索してみてください。

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2015年7月6日 | カテゴリー:身体のおはなし

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