静電気体質は不健康なのか?
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1. 冬になると静電気に悩まされる人
お越しくださった方の妹さんが、どうやら静電気体質らしく、
金属に触れるたびに、寒い時期の静電気による例の「バチッ」となって、
みていても非常に痛々しいのだとか。
それで、静電気で「バチッ」っとやってしまうと、カルシウムが損なわれて、
健康に悪いと聞いたそうで、なんとかなりませんか、とのこと。
静電気に関しては、僕も生理学を勉強し始めた頃に好奇心から、
生理学の担当講師に聞いてみたり、あれこれと調べたことがあるのですが、
実は未だに解明されていない部分も多ったりします。
そういうわけで、知っている、もしくはわかる範囲で。
2. ph値の適正範囲は7.35~7.45です
ヒトの血液には、多数の陽イオンと陰イオンが溶け混んでいて、
一定の濃度に保たれるようになっています。海水と似たような状態です。
それで、血液のph値と呼ばれる数値があり、健常者であれば、
7.35~7.45くらいの範囲に保たれます。
この数値が、7より低いと酸性で、7より高いとアルカリ性と呼ばれるのですが、
ヒトの血液は、7.35~7.45ですので、弱アルカリ性ということになります。
ちなみに血液検査をすれば、このph値がもれなく表記されているはずのですので、
ご関心のある方は一度ご自身のph値を確認してみてください。
3. ph値のバランスはどういう時に崩れるか
ph値に変化が生じる時は、身体になんらかの異常が起こっている証左でもありますが、
そのph値のバランスを崩してしまう代表的な例としては以下の通りです。
◇ お酒を飲んだ際のアルコール代謝により、体液(主に血液)中の二酸化炭素が増加する。
◇ 普段から呼吸が浅いと、酸素摂取量が慢性的に低く体液の二酸化炭素の割合が高くなる。
◇ 呼吸器系になんらかの疾患を抱えており、体液の二酸化炭素の割合が高くなる。
上記のような場合は、ph値が低下し、その状態をアシドーシスと言います。
身体が酸性に傾いているわけですね。
一方、パニック発作時等にみられる過呼吸は、体内の二酸化炭素を過剰に排出し、
結果的に体液の二酸化炭素の割合が低下してしまいます。
この際、ph値は上昇を示し、その状態をアルカローシスと言います。
ここでは身体がアルカリ性に傾いていることになります。
4. 静電気により「バチッ」となるのはどういう時か
身体が酸性に傾いた時、つまりph値が低下してしまうと、イオンバランスが崩れ
身体のマイナスイオン(マイナス電気)が不足してしまいます。
ようするに、身体がプラスの電気を帯びた状態になってしまうわけですね。
それで、寒い時期の静電気による例の「バチッ」となる現象は、
主に、クルマや扉のドアの金属部分に触れた際に生じますが、
ドアの金属部分は、マイナスの電気を帯びています。
つまり、「バチッ」となる現象は、身体にプラスの電気を帯びた人が、
マイナスの電気を帯びた金属に接触する際に生じる現象なんですね。
この際に、プラスの電気を帯びた人の身体からは、プラスの電気が放出され、
代わりに金属のドアから、マイナスの電気を取り込んでいることになります。
(出典 http://www.showaglove.co.jp/)
5. 結論と致しましては
身体の代表的なプラスイオンは、カリウム、ナトリウム、カルシウムあたりですから、
金属に触れて、「バチッ」となる度に、上記のプラスイオンを放出していることになります。
「カルシウムが損なわれる」というのは、恐らくそういうことなのでしょう。
その場合は、カルシウムだけでなく、カリウムやナトリウムの他にも、
プラスの電位を帯びたイオンが放出されることになりますので、
決して、カルシウムだけが選択的に損なわれるわけではありません。
よって結論と致しましては以下の通りです。
× 静電気によって、「バチッ」となると健康に悪い
○ あまり健康的ではないから静電気によって、「バチッ」となる
帯電したプラス電気は放出され、適正な電位を保つ必要がありますので、
金属のドア等を避けて、「バチッ」となる機会を減らしてみても、
身体の健康という観点からみれば、あまり意味はなさそうです。
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2014年2月9日 | カテゴリー:自律神経の乱れ
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