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パニック障害の改善にガムは効果的か?

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パニック障害を患うと、積極的にガムを噛んだ方が良いという話がありますね。

結論から書きますが、ガムを噛む事によるメリットとデメリットが存在しますので、
ひたすら噛みつづければよいのかと言えば、決してそうではありません。
ガムを噛むことの特性を把握し、状況に応じて上手に使い分けることが必要です。
 




 

1. ガムとセロトニン

さて、パニック障害にはガムが良いとされている一般的な理由として、
神経伝達物質のセロトニンの分泌を促すことが挙げられます。

緊張すると、交感神経が優位になり、同じく神経伝達物質であるノルアドレナリンが
分泌され血圧が上昇したり、心拍が早くなったりします。

セロトニンは、ノルアドレナリンの働きを抑制する作用を持っています。
つまり、興奮を鎮める役割を担っているわけですね。セロトニンが分泌されると
精神が安定すると言われているのはこのためです。

メジャーリーグの中継なんかで、選手がガムをカミカミしているのを見た事があるでしょうか?
あれは緊張し過ぎず、適度にリラックスできるように噛んでいるわけです。
行儀が悪いように見えてしまうためか、日本のプロ野球ではあまり見かけませんね。

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2. 咀嚼運動はセロトニンを増やす

パニック障害を患うと、高頻度で SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)を処方されますが、
この薬剤は体内のセロトニン量を増やすことを目的に服用します。

わざわざ薬を使って増やそうとするくらいですから、パニック障害の治療にセロトニンが
重要だと考えられていることは間違いないでしょう。

咀嚼運動は、セロトニンの分泌を促すことが明らかになっていますので、
セロトニンを増やすためにガムを噛むことは理に適っています。

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3. 嗅覚による情報を回避できる

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その他のガムを噛む利点としては、「香り」が挙げられます。
人口香味料とはいえ、ガムを噛めば香りが鼻に抜けていくのが分かると思います。

パニック障害は、以前発作を起した苦手な状況と類似した場面に遭遇すると、
つい先ほどまでなんともなかったのに突然嫌な予感がして気分が悪くなるものです。

これは五感に記憶された負の情報と一致したために起こるのですが、
ガムを噛んでいると、嗅覚による負の情報を回避できる可能性が高いです。

例えば、電車に乗る際、普通なら気になりませんが、実際には独特の臭いがあり、
過去に電車内でパニック発作を起していると、その僅かな臭いを敏感に察知し、
気分が悪くなるきっかけになり得ます。

クライアントさんから話を伺っていると、「臭いがきっかけで動悸が起こり始めた」
という方が意外と多いので、嗅覚からの刺激は軽視できません。

それなら、「ガムではなくアメでも良いの?」と思われるかもしれませんが、
咀嚼する場合と舐める場合では、噛んだ方がよく香ります。
従いまして、アメでも構わないのですが、ここではガムの方が効果的です。

ここまではガムのメリットを挙げてきましたが、以下ではデメリットを記します。

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4. ガムを噛まない方が良いケース

まず、ガムを噛めば噛むほどリラックスできると考えている方が少なくありませんが、
実際にはそうではありません。確かにある程度は緊張を和らげてくれますが、
咀嚼といえども運動ですから、それなりに緊張するものです。

つまり、緊張しすぎず、だれ過ぎず、ほどよく活動しやすい状態になるわけですね。
上述しましたメジャーリーガーの例で考えても、リラックスし過ぎて集中力まで
低下してしまうと、良いプレーなんてできるはずがありませんよね。

従いまして、うまく脱力できて気分良く過ごせているのであれば、
あえてガムを食べる必要はないわけです。それどころか、場合によっては、
緊張が高まってしまうケースがあることを把握しておきましょう。

お越しくださるクライアントさんの中には、施術が終わって帰宅する段階になると
ガムを噛み始める方がいらっしゃるのですが、これもあまり意味がありません。

むしろ、目一杯脱力した状態に誘導したのですから、しばらくは余韻を感じつつ、
まったり過ごして欲しいというのが本音です。

【拙・整体に行ったら揉み返しになったのだが?
 

5. 顎関節との兼ね合い

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次に、顎関節の問題。当院ではパニック障害のクライアントさんに、ガムを奨めることは
殆どありません。と言いますのも、実際に状態を拝見すると、自律神経が乱れている方は、
顎関節症、あるいは、顎関節に歪みのある方が多いからです。

顎関節に歪みがあると、必ず噛みやすい側と、噛みにくい側があります。
骨盤に歪みがあると、脚を組む際、どちらかを上に組むと安定するけれども、
逆にすると違和感が生じて組みにくいものですが、それと同じです。

咀嚼運動は、無意識で何度なんども繰り返すものですから、噛みやすい側を使い続け、
結果的に顎の歪みを大きくしてしまいかねません。

それなら、「あえて噛みにくい方で噛み続ければ、歪みも改善されて一石二鳥では?」
とお考えになるかもしれませんが、残念ながらそう上手くいきません。

噛みにくい状態で無理をして使い続けると、歪みが軽減するどころか、
残念ながら、さらに複雑な歪み方になってしまう可能性が高いです。

「最初は右に歪んでいたけれども、いつの間にか逆の左に歪んでしまった」、
というケースのご相談を受けることがありますが、矯正するのは本当に難しいです。

【拙・自分で出来るパニック障害チェック
 

6. 交感神経を緊張させる可能性

さらに、パニック障害を患う方は、間違いなく自律神経が不安定なのですが、
そういう場合、得てして力を抜くことが苦手で、自分でも気がつかないうちに
噛み締めている癖がある人が多いです。その辺りの詳細と対策は、
以下の記事にまとめてありますので、お手隙の時にでもご一読ください。

【拙・起床時に顎が痛くなる原因と対策

ただでさえ、噛む時に使う筋肉が疲労しているところに、頻繁にガムを噛めば、
疲労度合いが上昇する確率が高いです。そうしますと、頭部全体に緊張が及び、
交感神経を刺激してしまうことになりますので、パニック障害には悪影響と言えます。

もちろん、適度にガムを噛めば、緊張していた筋肉が緩んで、良い結果に繋がる
可能性はありますが、「適度」は人によって異なりますので、匙加減は難しいです。

ガムを噛むことは、上手くいけばメリットを享受できる可能性はあるものの、
一歩間違えば悪化させてしまう手段だということは把握しておいてください。

クライアントさんをみていると、パニック障害を患う方は、生真面目な人が多いです。
そういう場合、ガムを頑張って噛み過ぎる傾向にありますので、くれぐれもご注意ください。

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2016年11月13日 | カテゴリー:パニック障害の症状

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