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パニック障害は完治しないのか?

苦悩する女性
 

1. パニック障害に対する誤解

自律神経失調症や不安神経症、あるいは不眠症等と比較した場合、
パニック障害でお悩みの方が、他府県からお越しくださるケースは少なめで、
遠くても、たいていは大阪や京都、兵庫の日本海側くらいまでです。

これは、パニック障害を患う方が他の心療系疾患と比べて、電車や飛行機での
移動を苦手にしている場合が多いことも原因のひとつなのでしょう。

先日お越しくださったクライアントさんは、以前にやはりパニック障害で、
通院されていた妹さんのご紹介で北九州より新幹線でお越しくださいました。

上述しました通り、パニック障害を患う方にとっては、飛行機であろうが、
電車であろうが、長時間拘束される乗り物は可能な限り避けたいところでしょう。

わざわざ北九州よりお越しくださるからには、相当悩んでらっしゃるのだろう、
とは想像していたものの、苦悩の原因が考えていた内容と違っていました。

パニック障害という疾患に対して、どうやら誤解していらっしゃるご様子で、
もしかしたら、同様の誤解や不安を持っている方も多いのかもしれませんね。

【拙・自分で出来る自律神経症状チェック
 

2. パニック障害は完治しない

さて、このクライアントさんによりますと、最初に訪れた地元の心療クリニックにて、
「パニック障害は完治しない疾患です」と宣告されたのだとか。

その後も、病院を変えるたびに、「パニック障害は完治しないのですか?」と、
質問しつづけたそうなのですが、期待するような返事は一度も貰ったことがないとのこと。

ちなみに、同様の質問をされ、YESかNOで返答せよ、と言われたら、
YES、つまり、「パニック障害は完治しません」と答えざるを得ません。

ただ、ここで誤解しないで戴きたいのですが、パニック障害のつらい症状に、
一生悩まされなくてはならないのか?と言いますと、そんなことはありません。

実際に、これまでお越しくださったクライアントさんの中にも、パニック障害を
患っていたことさえ忘れて、仕事や学校に通ってらっしゃる方は少なくありません。

【拙・パニック障害を克服するために必要な事
 

3. 寛解という医学用語

それなら、なぜ「パニック障害は完治しません」などと、言うのかといえば、
医学上の定義、言葉の問題で、そう表現するしかないからです。

例えば、癌を患ってから回復することを、「寛解」、「完治」という言葉が使いわけられます。

寛解とは、あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、癌の治療を進めるうちに、
どんな検査を行っても癌細胞が確認できない状態になれば寛解と表現されます。

「癌細胞がなくなったのなら完治で良いのでは?」と疑問に思われるかもしれませんが、
ご存知の通り、癌は再発してしまう可能性が捨て切れません。

あらゆる検査を行い、結果が正常であっても完治ではなく、あくまでも寛解なんですね。
寛解の状態が5年つづいてから、ようやく「完治した」と表現されます。

【拙・薬なしでパニック障害を治そう
 
記憶を呼び起こすトリガー
 

4. 完治とみなされない理由

つまり寛解とは、病気の症状がない事はもちろん、検査をしても異常は発見できないが、
いつ再発するかわからない状態のことなんですね。

パニック障害は、自律神経のバランスが崩れていると発症しやすいとはいえ、
正確な原因、メカニズムは未だ明らかになっていません。

言い換えれば、交感神経が過度に緊張した状態でいると、ある日突然、
誰にでも発症する可能性があるわけです。

さらに、パニック障害は、動悸や過呼吸が生じた時の環境を五感で記憶します。

数年間すっかりパニック障害に悩まされることなく過ごせていたとしても、
突発的なイベント(身内や友人との死別、交通事故など)が原因で
交感神経が緊張してしまい、再発してしまうケースは少なくありません。

【拙・パニック障害が再発する要因
 

5. 季節の問題

また、上述しました通り、発作時の嫌な出来事は五感で記憶していますので、
初めてパニック発作を起こした季節、もしくは頻繁に発作を起こしていた季節が
巡ってくると再発のきっかけになることがあります。

例えば、寒い時期にパニック障害を発症した、あるいは、パニック発作を繰り返していたとします。

その後、春から夏にかけて気温の上昇と伴に、症状が治まっていたとしても、
冬が近づき気温が下がると、寒冷刺激が負の記憶のトリガーとなってしまい、
すっかり治ったと思っていたパニック障害が再発する、という具合です。

季節の温度や湿度による五感への刺激は、突発的なイベントとは異なり、
身体の状態が安定してから、四季を一巡してしまえば、記憶が上書きされて、
その後は、再発のきっかけになる確率も低下する傾向にあります。

【拙・季節の変わり目はパニック障害を起こしやすい
【拙・花粉症の薬がパニック障害を悪化させる可能性
 

6. パニック障害は完治しないが克服することは可能

元気な女性
 
「パニック障害は再発しやすいから完治しないと見做される、ということなら、
この先ずっと悩まされるということでしょ・・・」、と思われたかもしれません。

ですが、突発的なイベントによる再発も、四季の変化による再発も、
根底には自律神経のバランスが崩れている状態で、という前提があります。

つまり、日頃から睡眠や食事をしっかり摂って、心身伴に良好な状態を
維持してさえいれば、パニック障害が再発する可能性は格段に低くなります。

さらに、突発的なイベントや四季の変化によって、動悸や過呼吸が起こる可能性がある、
予めそう分かっているだけで、実際に発作が起こりかけたとしても
落ち着いて対処できる確率が上がります。

パニック障害は、医学における言葉の定義上では完治しませんが、
二度と普通の生活はできないのか、と言えば決してそんなことはありません。

パニック障害を克服して、発症する前の生活に戻すことは十分に可能ですよ。

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最終更新日 2016年10月20日

2015年9月8日 | カテゴリー:パニック障害の症状

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